小町 碧 (こまち みどり)

ヴァイオリニスト・作曲家

クィーンズ大学(カナダ)非常勤講師

 

 

ロンドン在住。

近年は、演奏、作曲、執筆、レクチャー、テレビ・ラジオ出演など、多方面で活躍中。

 

12歳でハワード・グリフィス指揮・チューリッヒ室内管弦楽団と共にデビュー。以来、Tonhalle Zurich、東京オペラシティ、ワルシャワ・フィルハーモニー、Wigmore Hall 等、世界各地で演奏。英国王立音楽院、並びに同大学院を首席で卒業 。在学中、Max Pirani PrizeSir Arthur Bliss Prize等のコンクールにて第一位受賞。

 

英国と日本の音楽を国際的に紹介する活動は、英国・公共放送BBC、NHKをはじめ、様々なメディアで注目を集めている。BBC Radio 3の日本の音楽特集シリーズ、Night Blossomsではアドバイザー、プレゼンターを努め、日本の作曲家や演奏家とのインタビューや、同時通訳も担当。2018年〜2020年、ブリティッシュ・エアウェイズ機内エンターテインメントのオーディオ番組Midori Selectsプレゼンター。2019年、CM ANAEast Meets Westに出演。

 

2017、ディーリアスの晩年の姿を描いた伝説の名著、Delius as I knew him の翻訳を手掛け、訳書『ソング・オブ・サマー ~真実のディーリアス』(エリック・フェンビー著、アルテスパブリッシング)が出版された。同時に「ディーリアス・プロジェクト」としてCD企画や世界初の「ディーリアスのヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会」を王子ホールにて開催し、話題を呼んだ。2022年、訳書『レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ 〈イギリスの声〉をもとめて』高橋宣也・共訳、アルテスパブリッシング)が刊行。2023年より、音楽之友社のWebマガジン、ONTOMOにて連載「英国音楽の旅」を執筆。

 

2019年より、ブリティッシュ・カウンシルのレジデンス・アーテイストに就任。英国を代表し、ブラジル世界遺産の都市、ディアマンティーナと共に文化交流プロジェクトを展開する。2020年には英国音楽著作権団体、PRSのWomen Make Musicに全ジャンルの女性アーティストの中から選出された。翌年、自身の研究テーマ「武満徹と鉄鋼館 〜作曲における空間音色」が英国政府の芸術・人文科学研究会議(Arts & Humanities Research Council - AHRC)に選出され、AHRCより全額奨学金と助成金を受け、2021年よりロンドン大学・ゴールドスミスにて博士課程研究を開始。

 

2014年にリリースした1stアルバムColours of the Heartは、The StradInternational Record Review等の国際的な専門雑誌より、数々の好評を得ている。 2ndアルバムWarp & Weft2017年から2019年にかけてブリティッシュ・エアウェイズ(英国航空)の機内エンターテインメントの特選盤として採用された。

 

作曲

近年は、様々な空間・建築のための音楽やインスタレーションを手掛け、作曲家としても活動の場を広げている。

2021年、ミラノ・デザイン・ウィークにて、建築家・隈研吾氏の作品「Bamboo Ring」のサウンド・インスタレーションとパフォーマンスを担当。2019年、英国コスメティック・ブランド、LUSH とのコラボレーションにて音楽を提供。Lush フラグシップ・ストア、新宿店のLush Spa オープニングと共に導入される。

 

2017年にロンドンのクリスティーズにて開催された写真展LIFEでは、Maggies Centreの委嘱によりテーマ曲の作曲・演奏を担当。好評につき、2018-2019年にはウェールズ、スコットランドなど、英国各地で写真展が開催される。

 

20186月、ギャブリエル・プロコフィエフがプロデュースする英国のレーベルNonclassicalより、楽曲がリリースされる。

20187月より、Musicityの委嘱により作曲したロンドンのアンダーシャフトのための作品Full as Deepがナンシー・ルービンズの彫刻と共に設置された。

 

コンサート・プロジェクト

オリジナルな視点と研究に基づくプロジェクトとコンサート・シリーズは、話題を呼んでいる。

「音楽における英国と日本の文化交流」は、王立音楽院よりHonorary Patron's Development Awardを受賞。

Harmony of Cultural Sounds」では、大和日英基金、ブリテン・ピアーズ財団、ホルスト財団、MBF財団の協賛を得て、カルテットで英国と日本でのコンサート・ツアーとワークショップを開催。

2012年、ロンドンのコートールド美術館の協賛を得て開催した「ディーリアスとゴーギャン」は、日本経済新聞にも取り上げられ、2013年には英国ディーリアス協会により表彰された。